ついに冬本番の寒さが到来です。11月19日の静岡県内は、各地で12月上旬から中旬並みの寒さとなりました。寒さの本格化で恋しくなるのが鍋。鍋に欠かせない食材や売り場にも今変化が出ています。

もうもうと湯気を上げるのは、キッチンカーの中で調理された「ちゃんこ鍋」。静岡市駿河区の飲食店「旬菜大食坊ごっちゃぁん」は2025年からキッチンカーでちゃんこ鍋の提供を始めました。

<旬菜大食坊ごっちゃぁん 山中さゆりオーナー>
「お待たせしました、ソップ炊きちゃんこです。鶏ガラと香味野菜で丁寧に出汁をとったスープなので体が元気になる、冬にぴったりのちゃんこ鍋です」

肉団子や油揚げ、白菜、キャベツなど13種類の具材が入ったちゃんこ鍋。鍋の売り上げは例年11月ごろから伸び始め、本格的な寒さの到来は店にとって追い風になります。

<旬菜大食ごっちゃぁん 山中与志久店主>
「冬になるくらいから需要は高くなる。(鍋を食べて)寒くなると体が冷えるので芯から温まってもらいたい」

そんな鍋が食べたくなる季節が到来。11月19日の県内は強い寒気の影響で、各地で気温が下がりました。

<東部総局 金原一隆記者>
「午前6時半のJR御殿場駅前です。空気がとても冷たいです。駅前に設置された気温計を見ると、2℃を示しています」

19日朝の最低気温は井川でマイナス0.9℃、川根本町でマイナス0.1℃を観測したほか、静岡で6.4℃、浜松で5.7℃といずれも12月上旬から中旬並みの気温となり「今季最低」を記録しました。

<男子生徒>
「冷たすぎました。学校休みたかったですね」
Q.割と薄着じゃないですか?
「ヒートテック2枚着てます」

こうした寒さに敏感なのが小売りの現場です。静岡市駿河区のスーパー「フードマーケットマム曲金店」では鍋つゆのラインナップを2024年より1.5倍に増やしました。

<フードマーケットマム曲金店 佐野雅之店長>
「ここが鍋のコーナーです。30種類以上揃えている」

さらに冬の鍋商戦に向けて野菜コーナーも充実させています。いまの時期安くなっているのが、鍋の代表食材・白菜です。

<佐野店長>
「ちょうど量産地の出荷が重なって、供給が非常に増えているので、安定してお手頃な価格で提供できている」

2024年の同じ時期と比べて1~2割程度安い状態です。一方で、キノコ類は需要の高まりが影響し、高値の傾向に。

<佐野店長>
「相場が上昇している傾向にある。急に冷え込んできたので、需要が高まって、供給が一時的に追いついてなくて価格が上がっている。野菜肉魚などいろんな種類を取り揃えているので、ぜひ楽しんで選んで買っていただければ」

選択肢の豊富さが鍋の特長ですが、全体的に物価は高騰しているため、買い物に頭を悩ます日々は続きそうです。