ワールドカップの熱狂が育んだ「夢」
熊倉さんにとって、2011年のFIFA女子ワールドカップは、その後の人生を決定づける大きな出来事でした。
「小学校6年生で、あの優勝を見て、夢を持ち始めました」

夢の舞台へ続く道として、彼女はアルビレックス新潟レディースの育成組織に進みます。中学・高校時代、アルビレディースU-15、U-18で毎日練習に明け暮れました。
思春期、周りが他のことに夢中になる中でも、熊倉さんには「サッカーだけ」。
「毎日、サッカーができるのが楽しかった」
強い決意と、仲間たちとの情熱が、彼女をなでしこリーグへと導きました。
新潟医療福祉大学卒業後、自ら練習参加を重ね、ニッパツ横浜FCシーガルズへ。主に左サイドバックとして、サッカー選手としてのキャリアを歩み始めます。
しかし、そこで初めて、彼女のサッカー人生は大きな壁にぶつかりました。
「それまで試合に出られていることの方が多かったんです。でも、シーガルズに入って初めて、試合に出られないことの方が多くなった。そういう状況の中で、どうやって毎試合切り替えていけるかを学んだ2年間でした」














