横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されてから15日で48年。新潟市では県民集会が開かれ89歳の母 早紀江さんらが拉致問題の理不尽さと早期解決を訴えました。

りゅーとぴあで開かれた『忘れるな拉致県民集会』。

横田めぐみさんの母 早紀江さんはビデオメッセージで、めぐみさんが失踪した当時の胸の内を明かしました。
【横田めぐみさんの母 早紀江さん(89)】「波消しブロックからポンと(海に)飛び込んじゃえば、どんなに楽になるかと何回思ったか分からないほど大泣きして、あの頃は毎日泣いてばっかりで気が狂うような感じでした」

1977年11月15日、横田めぐみさんは下校中に忽然と姿を消しました。

探しても探しても見つからないめぐみさんの姿…北朝鮮による拉致疑惑が浮上したのは20年後のことでした。

母 早紀江さんは来年で90歳になります。
【めぐみさんの母 早紀江さん】「これからの子どもたちを守るために、みんなで力を合わせて解決してもらいたいと願っています」

【めぐみさんの弟 拓也さん】「母の夢はめぐみが帰国した際、草原で2人寝転んで、『やっと自由になれたね』と姉と会話することです。こんな、いつでもできることができない、この理不尽さを皆さまに改めて感じてほしい」

曽我ひとみさんは一緒に北朝鮮に拉致され、今も安否がわからない母ミヨシさんの救出を訴えました。ミヨシさんは来月94歳になります。

【曽我ひとみさん】「母は今どんな姿になっているんだろうと考えることがあります。腰も曲がっているかな、体も一回り二回り小さくなっているかな。私は絶対に諦めません。母と抱き合えるその日まで、とにかく母には元気でいてほしい」

集会では、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない特定失踪者、大澤孝司さんと中村三奈子さんの家族も問題解決を訴えました。

特定失踪者を巡っては、国連のある動きが明らかになりました。国連の作業部会が北朝鮮に安否確認などを求めるリストに大澤孝司さんと中村三奈子さんを追加したのです。

【中村クニさん】「けさ、特定失踪者問題調査会の方から電話がありまして、北朝鮮の方に大沢さんも娘の三奈子も調査してもらえるように連絡がいっていると」

特定失踪者問題調査会によりますと、国連の作業部会は特定失踪者12人をリストに加え、北朝鮮に安否確認と人権の保障を求めるということです。

拉致問題担当大臣を兼任し、集会に出席した木原稔 官房長官は集会に先立ち、めぐみさんの拉致現場も視察しました。

【木原稔 官房長官】「閑静な住宅街にも拘わらず、拉致という我が国の主権やまた国民の安全に関わる重大な事案が発生したこと、その理不尽さを痛感しました」

「拉致問題は現在進行形の問題」としたうえで…。
【木原稔 官房長官】「私が最後の拉致問題担当大臣になりたいと、なるべきだと。強い覚悟をもって認定の有無に拘わらず、全ての拉致被害者の1日も早いご帰国を実現すべく、あらゆる手段を尽くして取り組んで参ります」

めぐみさんの弟で拉致被害者家族会の会長を務める横田拓也さんは、高市 政権に期待を寄せています。
【横田拓也さん】「高市総理の力強い後押しによって、トランプ大統領との面会も実現することができました」

「一刻も早く日朝首脳会談を開催し、全拉致被害者の即時一括帰国を実現してほしい」

今度こそ、今度こそ政府は家族の願いにこたえてくれるのでしょうか。