県は17日、2回目となるクマに対応するための緊急対策会議を開きました。会議では政府の対策パッケージを県内版に落としこみ、クマの出没を抑え、人への被害を防ぐことを最優先にする方針が示されました。

緊急対策会議には県の各部長などが出席しました。今年県内のクマの目撃件数は今月9日現在で2257件にのぼり、クマに襲われるなどしてけがをした人も12人と統計開始以来最多となっています。また今月の目撃件数は162件で、去年の80倍近くなっています。

会議では国が今月14日に発表したクマ被害対策パッケージを参考にした山形県版のクマ被害対策パッケージが示されました。



クマの出没と人がけがをするといった被害を防ぐことを最優先に取り組み、現場の対応力強化などの緊急の対策を実施します。

出没を抑える事業としては河川のヤブの刈払いや不要果樹の伐採があげられています。

人への被害を防ぐ事業としては学校や観光協会などに専門家を派遣し研修会を実施することなどが示されています。

現場での対応力強化としては猟友会や市町村職員がヘルメットなどを購入することを支援するほか、警察職員にクマ用の防護衣を購入するなどします。

吉村美栄子 知事「(クマ被害は)災害と同じ。県民の皆様の安心・安全を守るということが一番大事」

県はこれらの対策を11月末までに実施するとして、必要な予算5300万円については知事の専決処分により措置するということです。