政府の地震調査研究推進本部は、10月の日本周辺での地震活動をまとめ、11月13日に発表しました。

北海道や東北、九州沖縄地方でマグニチュード5から6の地震が起きたいっぽう、近畿や中国・四国地方で目立った活動はありませんでした。

■北海道地方
10月22日に釧路沖でM5.1の地震が発生し、この地震の震源付近では10月25日にも根室半島南東沖でM5.8の地震が発生しました。いずれも逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震だということです。

■東北地方
10月5日に福島県沖でM6.0の地震が発生し、この地震の震源付近では、10月7日にもM5.0の地震が発生しました。

東北地方については、地震本部が11月の地震情報も補足しています。

三陸沖では11月4日から地震活動が活発で、11月9日午後5時3分に三陸沖でM6.9の地震が発生して、岩手県の久慈港や大船渡で0.2m(速報値)などの津波を観測しました。

震源付近では同じ9日にM6.1とM6.6の地震。10日にはM6.4の地震など、11日までにM5.0以上の地震が25回と、活発な地震活動が継続しているということです。

■関東・中部地方
10月26日に栃木県北部でM4.7の地震が発生しました。これは横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震だということです。

■近畿・中国・四国地方
目立った活動はなかったということです。

■九州・沖縄地方
10月8日にトカラ列島近海でM5.3の地震が発生しました。この震源付近では、6月21日から地震活動が活発となっていましたが、7月20日頃から低下してきて、規模の大きな地震の回数も減少したということです。

ただし10月中に震度1以上を観測する地震が37回発生するなど、現状ほどの地震活動は当分続く可能性があるということです。

■南海トラフ周辺
発表によると、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていないということです。

10月の地震活動をまとめると、M4.0~5未満が81回、M5.0~6未満が12回、M6.0以上が1回、計94回でした。