長崎市内の飲食店で、『鶏むね肉』の加熱不足が原因とみられる食中毒が発生しました。新鮮な鶏肉でも「カンピロバクター」という細菌が付着しているおそれがあり、十分な注意が必要です。

長崎市によりますと、11月3日夜、長崎市の食堂を利用した1団体16人のうち4人が、下痢や発熱などを発症。調査したところ、4人の便から細菌の「カンピロバクター」が検出されたということです。
市では、この店で提供された食事が原因の食中毒事件と断定し、食品衛生法違反でこの店を13日から2日間の営業停止処分としました。
市では提供された食事のうち、加熱不十分な鶏むね肉を使った「鶏むね肉のたたき」が原因となった可能性が高いとみています。

料理を提供した飲食店側も「加熱が不十分だったかもしれない」と話しているということです。
市販鶏肉の2割~10割に潜む「カンピロバクター」
カンピロバクターは、ニワトリやウシなどの腸管内にいる細菌で、少量の菌数でも食中毒を引き起こします。
市販の鶏肉からは20%~100%という非常に高い割合で「カンピロバクター」が見つかっており(※)、さらに新鮮な鶏肉にも存在している可能性があるため十分な注意が必要です。
この菌は熱に弱いため
「中心部を75度以上で、1分間以上加熱」
すれば食中毒を防ぐことができます。

鳥刺し、鳥わさ、焼き鳥(生焼け)などでの食中毒事例が多数報告されています。鶏ハムなども、中心の見た目が白くなるまでしっかりと加熱するなど、家庭でも十分に注意してください。
※過去の厚生労働科学研究の結果より














