インド政府は12日、首都ニューデリーで多数の死傷者が出た車の爆発について、「テロ事件」と断定しました。複数の医師らが関与した疑いがあるということです。

ニューデリーにある世界遺産「赤い城」の近くで10日、赤信号で停止した車が爆発した事件では、少なくとも12人が死亡しています。

インド政府は12日、この爆発について「テロ事件」と断定したことを声明で明らかにしました。

現地メディアは、複数の医師らが事件に関与し、同時多発的なテロが計画されていた疑いもあると報じています。

さらに、報道によりますと、爆発した車を運転していた男は、インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方出身の医師とみられていて、パキスタンに拠点を置くイスラム過激派組織とのつながりが指摘されています。

また、インド当局は爆発前にニューデリー郊外の住宅で大量の化学物質や武器・弾薬を押収し、所有していたとされる別の医師ら数人を拘束しています。

今回の爆発現場からは同じ化学物質が検出されていて、運転していた医師の男が当局の摘発を逃れて爆発物を運んでいた可能性があるということです。