“不審者情報” が出回った経緯は

発端は今月6日、長田小学校に寄せられた情報だった。

<出回った情報>
1. 帰宅途中の児童が、背後から近づいてきた全身黒ずくめの男にハンカチで口を覆われた
2. 児童が男の腕を噛んだため男は逃走した
3. その前日には、その児童の父親も同じ特徴の男性を見かけていた

長田小学校はこの情報を警察に提供し、児童の安全を確保する態勢を取っていた。また保護者宛てに不審者情報を発信し注意を呼び掛けた。さらに宜野湾市教育委員会は、市内の幼稚園・小・中学校に同様の不審者情報を共有し注意喚起した。

するとこの情報はすぐにSNS上でシェアされ、広がった。

不審者情報を拡散したSNS投稿 「地域の子供を守る為に」と善意が伺える

一方、SNSの「X」やインスタグラムでは「許せない」といった声とともに、根拠なく人身売買と関連付けて恐がらせ、外国人が関与していると匂わせ憎悪を煽ったりする投稿もあった。

ところが警察によると、捜査の結果、長田小学校に寄せられた不審者情報は「事実ではない」ことが判明したという。

警察は、事実かどうか確認ができなかったのではなく、事実ではないことが明確だとしている。

不審者情報を拡散したSNS投稿 臓器売買や外国人と絡めた内容

その後長田小学校は保護者に、不審者情報を打ち消す連絡をした。市教委も12日、注意喚起した各学校へ「情報は事実ではなかった」と伝達した。しかしこの誤情報と外国人を関連付けたSNS投稿は、12日午後7時の時点で14万回以上表示されている。