■こんな技法も



こちらは漆のお膳。中心に農作業を行なっている風景が描かれ、側面は白い模様で囲まれています。この模様は卵の殻を砕いたもので、漆が乾かないうちに殻を散らして研ぎ出した「卵殻(らんかく)」という蒔絵技法(まきえぎほう)の一つです。

致道博物館 文化資源調査員 相原久生さん「研ぐのでつるつるになる。卵の殻がついていると思うとガサガサするというようなイメージがあるが、実際は艶やかな質感になっている」



漆は頑丈なのも特徴の1つ。江戸時代から使われていた物も色あせることなく、昔の技術を現代に伝えています。



致道博物館 文化資源調査員 相原久生さん「いま漆って、なかなか私たち日本人の生活の中から無くなってしまっているが、日用品としての漆の美しさ、庄内に生まれた作家さんが作った美術品としての美しさ、それぞれの美しさを感じていただければ」

この展示会は12月16日まで行われています。