長野県中野市の公立保育園が、昼寝をしている子どもの窒息事故を防止するセンサーを導入しました。市では安心安全や保育士、そして保護者の負担軽減につなげたいと、様々な取り組みを進めています。

たくさん体を動かし遊んだあとは…ぐっすり夢の中。

さくら保育園では、「天井のカメラ」も子どもたちの眠りを見守ります。
中野市が0歳児クラスのある市内6つの公立保育園で9月から取り入れている、おひるねセンサー「べビモニ」。

県内の自治体では、泰阜村に次いで2例目、19の市では初めての導入で、窒息や突然死のおそれがある「うつ伏せ」状態になるとアラートが鳴る仕組みです。

0歳児クラス保育士:「アラートが鳴ったら、園児を確認する。今回はうつ伏せではないが、呼吸できているか見て記録を修正」

これまでは、保育士による目視での確認のみでしたが、5分に1度、子どもの様子をセンサーが自動で検知。同時に10人ほどを見ることができ、保育士の精神的な負担軽減にもつながっています。
0歳児クラス主担任 阿部香帆さん:「安心感はすごく増えた。保育士ももちろん見ているが、さらに見る目が増えるのでありがたい」

子どもたちが寝ているベッドも7月に導入されたもの。メッシュ素材で通気性がよくうつぶせになっても息ができるため事故の予防に。昼寝の布団を持参する必要がなくなったため、保護者の負担軽減にもなっています。
さらに、保護者の希望をかなえる形で実現したのが「完全給食」です。

3歳以上は、主食のごはんを各家庭から持参していましたが、10月から保護者が月1000円を負担し、施設ごと炊き立てを食べられるようになりました。
安心・安全な保育環境と保育士や保護者の負担軽減。中野市では、最新の仕組みも活用しながら、両者の実現に力を入れています。

中野市保育課 鈴木克彦課長:「どういったものが世の中にあるか試しながらの現状。始めてみないことには進めないので、どんどん取り入れていきたいと考えている」
中野市が今年度、保育園に導入したのは、
・おひるねセンサー・おひるねベッド・完全給食です。

いずれも県内19市の中で先駆けということですが、中野市ではこれまでにも、さまざまな取り組みをしています。
昨年度、導入したのは、「オムツのサブスク」。保護者が月額料金を支払うと、紙おむつとおしりふきが使い放題になるというものです。

また、情報通信技術化も進めていて、欠席連絡や連絡帳、写真販売は専用システムでのやり取り。
保育士の勤務状況もシステムで管理しています。さらに、全クラスにタブレットも導入。安心・安全な環境を整えるだけでなく、保護者や保育士の負担軽減にもつながっているということです。














