決死の食糧調達
「畑まで15分くらい。遠かった」「もう目ぐるぐるして、今攻撃が来ないかと、心配していました」
「捕まると女性は強姦される」。そう教えられていた山城さんは、爆撃だけでなく、米兵に捕まり乱暴される恐怖に怯えていました。
「若い子は大変だと話を聞いてね。だから自分も擬装して頭や顔に泥を塗って、黒くして外へ行きました」
戦場を転々とした山城さん家族。しかし逃げ場はなく、山城さんは壕を包囲した米軍の捕虜になりました。

「壕の外から “デテコイ、デテコイ” と言われてみんな集まった」 「すぐ手を挙げて出た…」
当時を思い出しながら語っていた山城さんでしたが、途中、しばらく押し黙り、口元を押さえて声を震わせました。
▼娘・啓子さん
「思い出すと悲しくなるよね。戦争はね」
▼山城スミさん
「もう一番は平和。平和でみんな一緒がいい」

沖縄戦から80年、家族を守り抜いた少女は今、子どもたちに囲まれ笑顔で暮らしています。 あの日願った「当たり前の幸せ」を噛みしめて。














