70歳以上の医療費の自己負担を原則3割に引き上げると財務省の審議会で提案されたことを受け、厚生労働大臣は「現実的ではない」と否定的な意見を示しました。

今月5日に行われた財務省の審議会では、現役世代の社会保険料の負担を軽減するため、所得に応じて1割から3割負担になっている70歳以上の医療費の自己負担を原則3割にすることなどを提案しました。

この提案について、上野厚労大臣はきょうの会見で「高齢者は所得が低く、医療費が高い傾向にあるので、相当大きな負担増になり、必要な受診が抑制されるおそれも指摘されている」「窓口負担割合を一律3割というのは現実的ではないと考える」と否定的な意見を述べました。

そのうえで、「高齢者においても能力に応じた負担をどのように求めていくか、しっかり議論していくことが必要」とも話していました。