気候変動対策を話し合う国連の会議「COP30」の実質的な協議が始まりました。

COP30の実質的協議は、ブラジルの「アマゾン地域の玄関口」と呼ばれる都市ベレンで10日に始まりました。

議長国ブラジルのルラ大統領は「戦争を起こす人々がこの会議に参加していたら、気候危機の解決に1兆3000億ドル投じる方が、去年戦争に費やした2兆7000億ドルよりはるかに安上がりだと気づくだろう」と強調しました。

今回の会合は、世界の気温上昇を産業革命前から1.5度までに抑える目標を掲げる温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の採択から10年の節目となります。

目標の達成が危ぶまれている上、温室効果ガスの排出量世界2位のアメリカはパリ協定からの離脱を表明していて、各国が協調して温暖化対策を進めていけるかが焦点となります。

また、前回のCOP29で決まった途上国の気候変動の対策資金として2035年までに年間およそ46兆円を拠出する目標について、具体策が議論される見通しです。