東急田園都市線で起きた列車衝突事故の原因となった「信号システムの設定ミス」。これと同様の不備が関西の鉄道各社でも確認されたことが明らかになりました。

10月5日、神奈川県川崎市にある東急電鉄の田園都市線梶が谷駅で各駅停車と回送列車が衝突する事故が発生。

一部区間で長時間にわたり、運転見合わせとなり、65万人あまりに影響が出ました。事故の原因は、列車の進行や停止を指示する信号システムの設定不備とみられています。

この事故を受け、国土交通省は10月10日、信号システムに不備がないか緊急点検を実施するよう全国の鉄道会社に指示。するとJR西日本・阪急電鉄・神戸電鉄の3社が、システムに不備が見つかったと11月5日に公表しました。

JR西日本の中間報告によりますと、東海道線の高槻駅・芦屋駅、山陽線の土山駅、大阪環状線の天王寺駅の4駅で信号システムに不備が発覚。設備の改良を実施したということです。

阪急電鉄では京都線の桂駅の信号システムに不備が発覚。不備が見つかった信号は通常のダイヤでは使用せず、営業時間外に線路のメンテナンスを行う作業車を収容するために使用されていました。阪急電鉄はすでにシステムの変更を実施したということです。

神戸電鉄では有馬線の鈴蘭台駅で信号システムに不備が見つかり、すでに設定の変更を実施したということです。

3社とも、システムの不備による事故は起きていないということです。