漁獲枠の超過で異例の休漁が続いているスルメイカ漁について水産庁が5日の審議会で追加配分の案を示しました。

2025年6月、北海道函館市で解禁されたスルメイカ漁です。例年と比べ、小ぶりが目立ちました。

この月の水揚げ量はわずか10トンに。その後、9月に入ると状況は一転。

全国的な豊漁もあり、水産庁は10月末、函館市を含む全国の小型イカ釣り船に対し「採捕停止命令」を出す事態になりました。

地元の漁師
「一刻も早くできれば、沖に出たいから何とかしてほしい」

対象は、5トン以上30トン未満の漁船。

北海道南部のイカ釣り船、約200隻もこれに含まれ、漁に出られない状態がいまも続いています。

5日、都内で開かれた審議会です。

水産庁は国の留保分から約860トンを追加配分する案を示しました。

しかし、この案ではこれまでの超過分をカバーできず、停止命令の解除はできません。

結局、5日は結論が出ず、今後、別の漁法から漁獲枠を融通できるかが焦点となります。

地元の鮮魚店
「やはり活イカは函館の魅力です。それがなくなるのは許せないけど…。交渉してまた再開できればいい」

海の急激な変化と国が決めた漁獲枠。2025年の北海道南部のイカ漁は、再開を迎えないまま“冬”を迎えるのでしょうか。