慢性的な人手不足が課題の介護現場で、それを解決する手だてとして期待されているのが外国人材です。しかし採用は思うように進んでいません。なぜ採用が進まないのか、取材しました。
介護施設で活躍するモンゴル人材
介護職員
「外ね、35℃だって、暑いね…。ちょっと水分とらないとね、すごい暑いでしょ」

モンゴル人のプレダシー・ホンゴロズラさん。富山市の介護老人保健施設みわ苑で介護職員として働いています。ここでは「ズラさん」という “愛称” で呼ばれています。

記者「(いつも)どんなお話されるんですか?」
利用者の女性「好きな人はおられますか?って話です」

ズラさん(愛称)「恥ずかしい」
ズラさんは日本の介護を学ぶため5年前に来日。最大4年3か月日本に滞在できる「留学生」です。

日本語学校と福祉の専門学校を卒業後、働きながら介護福祉士の資格取得を目指しています。

ズラさん
「まだ、富山弁が、うまく聞き取りにくくて…、はい。たまに利用者さんから(何か)言われても、わからないこともあるんです…」
みわ苑ではズラさんをはじめ、モンゴル人6人が働いています。
こちらは、ツガルッガアンダリさん。愛称は「ダリさん」です。3年前から(みわ苑で)働きながら、介護の専門学校に通う2年生です。
当初は日本語に不安がありましたが、モンゴル人同士で難しい医療単語などを教え合いながら成長してきました。
ダリさん
「日本に来たばかりのときには、日本語も上手じゃなかったし、そのときにズラさんからよくいろいろ教えてもらいました。やっぱりモンゴル語で教えてくれるから、すごく助かりました」

みわ苑ではおよそ100人の入所者がいて、介護職員は36人です。職員の入れ替わりが激しく10年前から慢性的な人手不足に苦しんでいました。
このため、留学生の在留資格に「介護」の項目が新設された2017年。みわ苑は外国人材の受け入れを始めました。

今では、モンゴル人スタッフも難しい専門用語を扱う介護記録の作成を任されています。
みわ苑 介護主任 上石智美さん
「このタブレットの入力とかも、モンゴル語にも翻訳機能がついていて、…多分日本語の記録も難しいと思いますけど、そういう翻訳機能とかも活用しながら、一生懸命仕事に取り組んでくださっています。とても助かっています」















