島崎藤村の作品にも登場する小諸市の小諸城址懐古園(かいこえん)が、公園としては初めて、長野県の名勝に指定されることになりました。
7件目の県の名勝になります。

10月31日に開かれた県文化財保護審議会で、県の名勝に指定することが適当であるとの決定が行われ、知事に答申されました。

小諸市などによりますと、小諸城址懐古園は、1872年の廃藩置県で役目を終えた小諸城の本丸跡に懐古神社がまつられ、懐古園と名付けられたのが始まりで、小諸義塾の英語と国語の教師として、6年余り小諸で過ごした島崎藤村の作品にもその風景が登場しています。

公園の設計は大正時代の末、当時の公園計画の第一人者である本多静六博士の計画案に基づくもので、県の文化財保護審議会では、近代公園の成立を考えるうえで学術上の価値が高く貴重であるとされました。

公園が県の名勝になるのは初めてで、小諸城址懐古園は、駒ヶ根市の光前寺庭園、飯田市の天龍峡、上松町の寝覚の床などに続いて7件目になります。

このほか、阿南町に伝わる「深見の祇園祭り」が、31件目となる県の無形民俗文化財に指定されることになりました。