赤字路線でJR西日本が特急「くろしお」を増便です。その背景は?

 11月4日、和歌山駅で行われたセレモニー。新大阪と新宮間を結ぶ特急「くろしお」の増便を記念し、行われました。

 JR西日本は10月、和歌山県の紀勢線・白浜と新宮間の赤字額が約31億2000万円と近畿で最も大きいと公表。県やJR西日本などで構成される協議会は、観光客を呼び込むことで路線の利用者を増やそうと、平日(月~木)に限り、来年3月末まで特急「くろしお」を1往復増やす実証実験を4日から始めました。

 多くのファンに愛されたパンダが白浜を去ってからはや4か月。7月の白浜町の宿泊者数は、前の年(同月)に比べて約1万人少なくなるなど和歌山の一大観光地・白浜も今後の観光施策に課題を抱えています。

 (那智勝浦町 堀順一郎町長)「1往復増えることによって海外のお客さんがより移動しやすくなって、多くの海外の人にお越しいただけるのでは」

 沿線の町長らは「くろしお」の増便で移動手段の選択肢を増やし、利用者が増えることに期待を寄せています。

 さらに、新宮駅では地元の名産品などを販売するショップがオープン。特急の増便で赤字路線からの脱却につながるのでしょうか。