宮城県気仙沼市の公共工事を巡り、入札情報を業者に伝え、不正に落札させたとして官製談合防止法違反の罪などに問われている市職員の男と業者の男の初公判が4日、仙台地方裁判所で開かれ2人は起訴内容を認めました。

気仙沼市土木課の後藤文治被告(48)と中央技術コンサルタンツ東北支店の元支店長・清水康弘被告(51)は2023年、気仙沼市が発注した道路や橋の設計業務の入札で、後藤被告が秘密事項の設計価格を携帯電話のメッセージ機能で清水被告に伝え、不正に落札させた官製談合防止法違反などの罪に問われています。

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4日、仙台地方裁判所で開かれた初公判で2人は「間違いありません」と起訴内容を認めました。その後の被告人質問で後藤被告は「悪いことだと分かっていたが事業を促進したいという気持ちが強かった」と述べました。また、清水被告は、「断れば市との関係がこじれてしまうと思った。意志が弱かった」などと話しました。

裁判は即日結審し、検察側は後藤被告に懲役1年6ヶ月、清水被告には懲役1年を求刑しました。一方、弁護側は、執行猶予付きの判決を求めました。判決は、11月18日に言い渡されます。