旧統一教会に解散命令を請求するよう国に求める署名を信者2世らが9日、文化庁の担当者に提出しました。インターネット上で集まった署名は20万筆以上にのぼりました。今後どうなっていくのでしょうか?
■教団解散を求める署名20万筆以上を提出
井上貴博キャスター:
解散命令については、どんな道筋が描かれていくのか。宗教全体についても見ていきます。

12月9日午後2時すぎ、元2世信者らから文化庁担当者へ20万4847人分の署名が提出されました。
統一教会被害者家族の会 副会長は「不明瞭な金銭が韓国に流れていくなど少なくとも法人格がなくなることによって課税対象になるので、ひとつひとつやっていくことが第一段階」
一歩一歩というところなんだという話をしていました。

9日が、“旧統一教会”への質問権の回答期限でしたので、文科省は11月22日、史上初めて質問権を行使し「法人の組織運営に関する規定文書」、「収支・財産に関する書類・帳簿」の報告を求めたとみられています。
8日、“旧統一教会”から段ボール箱10個程度郵送したという情報が入っています。このことについて、“旧統一教会”の担当者は「回答内容について詳細は答えられない。今後も誠実に対応していく」としています。

段ボール箱を受け取った文部科学省としては、回答を精査して、さらに詳細な追加質問を行う方針。一度では甘いということで二度三度ということは元々言われていたところでもあります。

ジャーナリストの鈴木エイトさんに話を伺いました。
「“旧統一教会”は自分たちが不利になるような資料は出してこない。今後文科省がどれだけ本質的な追加質問ができるかがポイント」
“旧統一教会”は、今までと同じ説明をするだろうというのは言われていたわけです。

今後については、2023年1月中くらいには文部科学省が裁判所に解散命令を請求するのではないか。早ければ2023年の夏くらいには裁判所が“旧統一教会”に解散を命令。ここまで踏み込めるのではないかと話しています。
そして、被害者救済法案のポイントとしては、禁止行為を挙げています。

【寄付の勧誘に関する禁止行為】
・退去しない
・退去させない
・退去困難な場所に同行
・威圧する言動で相談を妨害
・恋愛感情に乗じて関係破綻を告知
・霊感など用いる
霊感などを用いることも禁止するという項目が入ったわけです。

そして、与野党で話し合いで、落としどころとして「十分」という言葉を入れた、
【十分に配慮する事項】では
・個人の自由な意思を抑圧
適切な判断が困難な状態に陥らないようにする
・個人または配偶者、親族の生活の維持を困難にすることがないようにする など
こういったところを十分に配慮する必要がありますと明文化する方向です。

鈴木エイトさん
「新法案ができたことは一歩前進。しかし“抜け穴”も多く、宗教2世の問題については不十分。まだまだ議論の余地はあると思う」
井上キャスター:
これは与野党ともに議論を続けていこうということでは意見は一致しています。














