―――米ロ間で行われた囚人の交換。ロシアで懲役判決を受けましたアメリカの女子プロバスケットボール選手、いっぽうロシアの武器密売「死の商人」と呼ばれていますビクトル・ボウト受刑者、この2人をUAEの空港で交換手続きをしたということなんです。

交換が実現した理由は、先月トルコで行われた米ロの情報機関トップ会談だと。日本ではあまりニュースにならなかったんですけどもG20がありました。その裏で2人が会って交渉をしてたんです。ウクライナ問題で交渉したと言われたんですけども、昨日入ってきたナルイシキンさんの話によれば、実はこの囚人交換について話し合ってきたんだと。

しかもロシアにとって、死の商人と言われている人は、どうしても帰したい。今、強硬派、ワグネルのオーナーのプリゴジンさんが今プーチン政権でどんどん力を強くしている。ボウト受刑者は、アフリカとかアメリカにどんどん輸出した人でワグネルの活動の基盤を作った人なんです。ですから、プリゴジンさんはボウト受刑者を何とかしてロシアに帰したいと、プーチン政権にものすごい圧力をかけてきたんですね。

―――「プーチン大統領への不満、ロシア国内で沸々」車に乗るプーチン大統領に「なぜベンツなんだと」いう話もあるようです。

ありえないです、いまは欧米の経済制裁で全然部品が入ってこないんです。入ってきたとしても10倍20倍かかるわけで、会社をどんどん手放してる人が多いわけですね。しかもプーチンは11月9日に「ロシア製の古いもの、自分たちで作るものを大切にしよう」って話を出したばかりだから、国内でいっぱい不満が出ました。

ペスコフ大統領報道官が何と釈明したかというと、「プーチン大統領が行ったところにベンツがあった」と。ロシアはプーチン大統領専用の国産車作ったんです、防弾の。なぜそこで使わなかったのかなっていうふうに非難の声が上がっています。

旧ソ連諸国に逃げてる人が1000万人近くいるんですよね。この人たちは戦争が終わったら、ロシア帰りたいと思ってんですけども。アメリカに脱出する人がこの2年間で46倍に増えてるってことは、もう祖国には帰れないと思ってる人たちがいるっていうことなんですね。

―――国内でも大変な不満が募りつつあるというロシアの現状でした。
(2022年12月9日 MBSテレビ「よんチャンTV」より)