「弥勒さまは文鮮明師である」宣言以降、旧統一教会の信者が道場に

 1993年に韓国・済州島で撮られた写真には、初代教主の川瀬カヨ氏と、旧統一教会の創立者・文鮮明氏が写っています。3か月後、川瀬氏はこの世を去りました。

 川瀬氏の死後、2代目教主には娘の新谷静江氏が就任しました。信者向けの会報誌の中で突如、驚きの宣言をします。
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 「弥勒さまは文鮮明師である」

 弥勒菩薩が実は、文鮮明氏だったというのです。新谷氏は母親の川瀬カヨ氏が生前にそうしたお告げを受けていたと、信者に向けて説明していました。

 和歌山の天地正教・元信者によると、この宣言のあとから自宅の道場に旧統一教会の信者が次々とやってくるようになったといいます。

 (天地正教・元信者 夫)「統一教会の方へ合流というか吸収というか、一緒になってしまった。全部ですわ。天地正教の一式全部、統一教会に移行したという形。天地正教は“仏教系”やったけど、統一教会は“キリスト教系”だったので、ちょっとズレはありましたね。なんかこっちは見下げられたような、そういう心境にはなりましたけど、最初は」

 義理の娘は当時、道場の庭先で、こんな光景を目の当たりにしていました。

 (天地正教・元信者 義理の娘)「(天地正教の)信者がかなえたいことを書いていた護摩木を全部焼いていた。(旧統一教会の)何人か“上の人ら”が来て。ドラム缶が置いてあって、そこでボンボン焼いていた。もう天地正教のものって要らんやん、だからちゃうん?」

 1500万円をかけ信者仲間と手作りした道場の内部も、大きく変化していきます。