大分県別府市の医療機関がリハビリ患者のニーズに合わせてオーダーメイドの福祉用具を製作しています。1個100円という低価格で提供できる背景には、3Dプリンターの活用がありました。
別府市照波園町にある黒木記念病院では、入院や外来、訪問診療などを通じて、およそ400人のリハビリ患者に対応しています。ここでは、今年4月から患者の動作をサポートするオーダーメイドの福祉用具の導入が始まりました。

(黒木記念病院リハビリテーション部・平岡淳也さん)「例えば脳卒中で左手が動かしにくい方の場合、福祉用具を使えば自分で持つことができます」
オーダーメイドの福祉用具は、作業療法士が設計したり、公開されている設計図を活用したりして、3Dプリンターで製作しています。例えばペットボトルオープナーはおよそ10分で完成します。

(平岡淳也さん)「市販のものだと自分に合わないことがありますが、一人ひとりの機能や関節の動き、力の強さに合わせて作れるのが強みです」
病院では患者のニーズを聞き取り、1個100円で福祉用具を製作しています。3Dプリンターを活用することで、さまざまな用具を安価に製作できるといいます。
(平岡淳也さん)「ペットボトルオープナーを使えば、レバーを握ってまわすだけで簡単に開けることができます」

(リハビリ中の患者)「すっと開く。こんな便利なものがあれば、本当に簡単にできます」
(平岡淳也さん)「患者さんがやりたい生活動作をしやすくするためのものなら、何でも作れます。オーダーメイドで安価で提供できるのが強みです」
医療現場で活用の可能性が広がる3Dプリンター。黒木記念病院では、今後学会で発表するなどして普及を目指したいとしています。














