ロッテの3年目、佐々木朗希(20)がプロ初完投で完全試合を達成。槙原寛己氏(巨人)が達成して以来、史上16人目、28年ぶりの快挙となった。さらに10者連続奪三振でプロ野球記録を64年ぶりに更新。合計19個の三振を奪いこちらはプロ野球記録に並ぶなど、自身の記録に花を添えた。無限の可能性を持つ“令和の怪物”が開幕前の単独インタビューで語っていた、自身の性格と意外な素顔とは。

開幕前から163キロをマークも「調子良くなかった」

Q.ここまで(開幕前時点)の調整はいかがでしょうか?
佐々木:
過去に比べても、本当に順調に来ているので、そういう点に関しては少し楽しみな部分もありますし、去年、一昨年と求められている事が違うと思うので、しっかりと期待に応えられるように頑張りたいなと思っています。

今年はキャンプから3月5日のソフトバンクとのオープン戦まで対外試合では10イニング17奪三振無失点と圧倒的なピッチングを披露。特に5日のオープン戦ではこの時期ながら、ストレートは163キロをマークした。しかし、試合後、佐々木自身は「いや、あんまり今日、調子が良くなかったですけど、本当に」と苦笑いを浮かべながらタオルで汗を拭った。

Q.どういう意図、思いがあってこの言葉が出たのでしょうか?
佐々木:
ストレートがまだ思うようにコントロールできなかったとか練習試合での西武戦(2月26日プレシーズンマッチ、高知)の方が、ストレートの質に関しては良かったと思いましたので、もっと調整が必要かと思いました。

Q.良い内容だなと見られても、このようなコメントが出るのは自分に厳しい性格なんでしょうか?
佐々木:
厳しいというかちょっと心配性なんで。なかなか自分の中で納得することはそんなに多くないので。試合に入ったら、結構そういうのは消えるんですけど、それまでの時間が心配というか緊張します。

堂々としたマウンド上の姿からは想像がつかないが登板前は実は緊張感と不安を抱いているという。

佐々木:
自信はつくことはないと思いますけど。どんなにやってきてもその時その時で変わってくると思うので、試合前はずっと緊張して、不安な気持ちになることは変わらないと思います。

昨年は11試合登板「倍以上投げて結果を残したい」

Q.3年目を迎えるまでの過程はどうだったでしょうか?
佐々木:
なかなか思うようにいかないことがほとんどだったんですけど。小さいことの積み重ねが大きな結果を生んでくれると信じてやっているので、今、少しずつ成果も出たりしてるので、これからも引き続きやっていきたいなと思ってます。なかなか1年目の時は、3年目のことは想像できなかったのですが、本当に毎年毎年やっていく中で、最近、しっかり順調に来ているんで、良いのかなと思います。

Q.昨年、160キロを投げて、「全てをコントロールできれば自身の完成形」と話されてましたが、ちょっと近づいてきてるように見えますが。
佐々木:
やっぱり1年間通さないといけないと思うので。1試合とか、5回とかでなく長いイニングでやっていかなきゃいけないと思いますので、そこ(完成形)に関しては1年間まわっての判断かなと。今年は昨年(11試合)よりも2倍以上投げて、22試合以上投げて、1年間戦って結果を残せたらと思っています。