
当時を知る施設職員
「わたしたちは、いつも駐車場にどんな車が停まっているのか、職員(の車)は、だいたい把握している。ただ帰るときにそういう(見知らぬ)車は(なかった)…。この人、どうやってこの駐車場に上がってこられたのかなと思いながら下ったのは記憶にあります」

広島県警は、これまで延べ11万6000人の捜査員を投入。これまで得られた情報提供の数は264件ですが、このうち、ことしに入ってからのものは3件だといいます。

事件を追い続けた泉次長も来年の春には定年を迎え、退官する予定です。

事件解決のため、捜査本部では聞き込みなどを続けるとともに、証拠品の再鑑定や科学捜査の導入なども進めているといいます。
山県警察署 泉淳一 次長
「来年春にわたし自身は時効(定年)を迎えますが、この事件に時効はありません。絶対にこの事件は解決しないといけない事件。解決できる事件だと、わたしは思っています」

― 事件は未解決ですが、去年、捜査員の士気を高めた出来事がありました。

2001年、福山市 明王台で主婦が殺害された事件は去年、20年を経て、男が逮捕・起訴されました。きっかけは、刃物を持っていたとして男を任意捜査したときに採取したDNA型が、現場で見つかっていた血こんのものと一致したこと。長い間、未解決だった事件が急転直下…というケースは、ほかにもあります。