8日、北広島町のスーパーには警察官14人がチラシを配って、情報提供を求める姿がありました。

住民たち
「覚えてはいますけど、よくわかりません」
「なんで見つからないかと思って。早く解決していただきたい」

22年前の12月9日の朝、特別養護老人ホーム「やすらぎ」の施設長だった郷田和昭さん(当時49)が、施設近くの田んぼで血まみれの状態で倒れているのを近所の住民が発見しました。

死因は、胸など数か所を刃物のようなもので刺されたことによる失血死。郷田さんは、前日8日の夕方に殺害されたとみられています。

捜査本部が置かれている山県警察署の“ナンバー2”泉淳一(いずみじゅんいち)次長です。

山県警察署 泉淳一 次長
「わたしは、(事件発生)翌年の2001年4月から県警本部の捜査一課で勤務するようになりました。そのときに初めて担当したのが、このやすらぎ事件であります。毎日のように関係者から事情聴取等々をやっておりました」

次長という立場となり、捜査現場は離れましたが、今も若い警察官にこの事件を伝えています。

誰よりも長く関わってきた、この事件の難しさについて、泉次長は…。
泉淳一 次長
「この事件が、なぜ起きたのか。動機の絞り込みが非常に困難。交通が閑散な場所ということもありまして、非常に目撃情報が少ない」

被害者の周辺に事件につながるトラブルは確認されていないといいます。当時は、防犯カメラも今ほど普及していませんでした。

22年後の事件現場をあらためて記者がたどりました。