12月6日に発表された2022年の「静岡書店大賞」児童書・新作部門で大賞を受賞した絵本の作者は静岡県出身。絵本に込めた思いを聞きました。

<『大ピンチずかん』文中より>
「牛乳がこぼれた。よくある大ピンチだ。さらに、もったいないからすすって飲むことにして…頭でコップを倒してしまった。そうすると…また牛乳がこぼれた」

絵本の名前は、『大ピンチずかん』。親子で笑えるといま、大評判なんです。

<静岡書店大賞発表>
「大賞は『大ピンチずかん』に決定しました」

静岡県内の書店員や図書館員の投票で選ぶ「第10回静岡書店大賞」で児童書・新作部門で見事、大賞に輝きました。

<井手春希キャスター>
「ありました。静岡書店大賞を受賞した作品が並ぶ中、目立つところに『大ピンチずかん』紹介されています」

2022年2月に発売されると、こどもたちの間で大人気となりました。

<谷島屋マークイズ静岡店 風間優美さん>
「発売当初から10万部まで届くのは、作家さんの絵本のよさもあるし、みなさんの人気の裏付けになっていると思います」

絵本の中では、日常生活の中で起きる「大ピンチ」を「レベル」の大きさと、5段階の「なりやすさ」という2つの尺度で面白、おかしく紹介しています。

<来店客>
「ほほえましいというか、あぁこういうことあるなぁって。よくこういう失敗あるから、『一人だけじゃないよ、こういうことあるんだよ』っていうことを見せてあげたら(子どもも)喜ぶかなと思って」

その大ピンチは、わたしたち大人も、ついつい「あるある」と共感するものばかりです。

<『大ピンチずかん』文中より>
「ガムを飲んだ」
「ストローが取れない」
「パンが黒焦げ」

<『大ピンチずかん』著者・鈴木のりたけさん>
「例えば牛乳をこぼしたとしますよね。これは(レベル)30ぐらいいくかな、いや、まあ25くらいかなって言ってる時点で心の中は落ち着いているというか」

絵本の著者は浜松市出身の鈴木のりたけさん。3人のお父さんという目線を大切にしました。

<『大ピンチずかん』著者・鈴木のりたけさん>
「ウチの次男をそのままスケッチして描きましたって感じ。失敗って子どもたちはもちろん、大人だって、当たり前のように毎日失敗しますしね。失敗して委縮するんじゃなくて、失敗は当たり前で、誰もが経験するものなんだと面白おかしく感じていただきたい」

鈴木さんが考える子育てのヒントも教えてもらいました。

<『大ピンチずかん』著者・鈴木のりたけさん>
「子育て=忍耐だと思っています。牛乳をこぼして、もしかしたらもう一回こぼすかもなぁと思いつつ放っておく、この待ちの姿勢、忍耐。すっーと、ぞうきんを置いて気づかないかなと待つとかね。そこまで余裕があると子育ても楽しめるかなと、最近は悟りの境地みたいになっています」

「ピンチを楽しむ」。子どもはもちろん、大人の背中も押してくれる温かい絵本です。