装飾品などを新しくした社殿にご神体を遷す「式年遷宮」が櫛田神社で始まりました。

25年に一度行われる「神様のお引っ越し」です。

21日午前0時、福岡市博多区の櫛田神社。

厳かな雰囲気の中始まったのは25年に一度行われる「式年遷宮」です。

「式年遷宮」とは新しくなった社殿にご神体を遷す神事で、櫛田神社では調度品の博多織の御旗を新調し、天狗の面を塗り直すなどしました。

櫛田神社 高山定史 権禰宜
「25年に一度ということで、準備の段階で結構大変でですね。今日は本番を迎えたということで、やはりいつもの大祭がちょっと身の引き締まる思いです」

21日は普段は見ることができない「櫛田宮」「大神宮」「祇園宮」がまつられている三基の祠を本殿から出して清める「御祠清め」の神事。

総代や神輿町の氏子ら約70人が集まって祠を慎重に担ぎ、那珂川のほとりまでゆっくりと運びました。

RKB 馬場遼之介 記者
「四半世紀ぶりに祠が清められていきます」

氏子らは、川の水を含んだ布を使って丁寧に祠を清めました。

その後は、人でにぎわう中洲の町へ

Q 25年に一度の神事ですが
見物客「えーー!嬉しいっす、こんな貴重な機会ない。めちゃくちゃ(御利益を)感じます」

寝静まった博多の町。
約4キロの道のりを1時間半ほどかけて巡りました。

氏子
「清めとなるので神聖な気持ちになりますよね。大事な行事だと思います」

櫛田神社 阿部憲之介 宮司
「25年ごとにリセットするのも確かにあるけれど、同時に若い人を地域行事に引き込んで、博多を背負っていってもらわないと困るからですね。昔どおりしているんですよ、また町が変わってしまって驚きや。こんなに派手な町やなかったもん」

町の姿は変わっても、変わることなく続けられてきた「神様のお引っ越し」

「式年遷宮」は22日三基の神輿が清められ、25日に神輿が氏子地域を巡る「御神幸パレード」で締めくくられます。