「中東に平和が訪れた」トランプ氏肝いりの停戦合意も懸念残る
エジプトで開かれたガザ和平会議。「PEACE 2025」の大きなパネルの前で首脳たちを出迎えるのは、ホスト国のトップではなく、アメリカのトランプ大統領。集まった世界の指導者は実に20人以上に上ります。

トランプ大統領(13日)
「ついに中東に平和が訪れた。中東の平和とはシンプルな言葉だが、長年誰も実現するとは思ってこなかった。それが今、現実のものとなった」
トランプ氏、肝いりの停戦合意。その裏側には長女・イバンカ氏の夫、クシュナー元大統領上級顧問の働きがあったといいます。
アメリカメディア・アクシオスによると、クシュナー氏は、ウィットコフ中東担当特使とともに、エジプトでハマスの幹部と直接会談。「合意の履行はトランプ氏が保証する」と伝え、ハマスの同意を取り付けたといいます。
トランプ大統領(13日)
「新しく美しい日の出が見えるのは素晴らしい。これからは復興が始まるのだ」
明るい見通しを語ったトランプ大統領ですが、ガザでは停戦発効後も、イスラエルによる散発的な攻撃は続いていて、ガザの住民少なくとも27人が死亡。

さらに、人質の遺体返還をめぐっても、ハマス側は「がれきの下に埋もれていて、収容には特殊な機材が必要」としていますが、イスラエル側は「合意違反」だと主張し、攻撃再開をちらつかせています。
さらに人質の遺体がすべて返還されても、「ハマスの武装解除」という次の段階に進めるのかは依然不透明。イスラエル軍が撤退した地域では、ハマスは7000人の戦闘員を配置し、治安の維持などにあたらせているといいます。
また、イスラエルに協力した「裏切り者」を処刑する動画を公開するなど、影響力を誇示しているのです。
武装解除についてハマスの幹部は...

ハマス政治部門幹部 ナザル氏(15日)
「(Q.武装解除はするのか?イエスかノーか?)イエスかノーかでは答えられない。それは(武装解除)計画の内容による」
停戦は維持されるのかどうか、まだまだ見通しの立たない状況が続きそうです。