青森県八戸市の遺族会は14日、最後となる戦没者の追悼式を行いました。
遺族会は今年度末での解散が決まっていて、追悼の場をどのような形で残せるか検討する方針です。
戦没者に黙とうを捧げるのは、八戸市連合遺族会の会員たちです。14日は、奥田卓司 会長が慰霊の言葉を述べたあと、遺族会としては最後となる追悼式を行いました。
戦争で亡くなった八戸市民は約3000人にのぼります。参加した人は近くの霊園へ参拝に行き、慰霊碑に書かれている親族の名前を見つけ、花を手向けました。
参拝者は
「わたしの兄が(戦争に)行ったんです…。兄は軍属で行ったんです。だれも見送らないで、そして亡くなった…。(兄の写真を見せる女性)背が大きかったから、足の下をくぐって遊んだりしてもらった」
遺族会は会員の高齢化が進み、かつては1700人超えましたが、現在はその2%ほどにあたる34人となりました。
このため会費が減り、式を開催するための費用を確保することも難しくなったということです。
八戸市連合遺族会 奥田卓司 会長
「英霊の方々が納得していただけるか。わたしたちは遺族として終わりますが、平和の大切さを伝えていかなければならない」
遺族会は今後、協議を重ねて、どのような形で追悼の場を残すことができるのか検討する方針です。