4区6.2㎞、早稲田は今年の日本選手権3000m障害で3位に入賞した佐々木哲(1年)、1年生同士のタスキリレーとなった。最初の1㎞で2位・国学院の辻原輝(3年)、1位・城西の小田伊織(3年)を抜き先頭に立った。

2.5㎞付近で当日変更となった国学院の辻原がスピードをあげて前に出ると、徐々に差をつけていった。最後までスピードが落ちずに区間新記録の走りでタスキをつないだ。2位には早稲田、3位はIVY選抜となった。

5区6.4㎞、高山豪起(4年)が沿道の声援に手をあげて答えるなど余裕の表情でぺースを保ち、リードを広げてトップを守った。

最終6区10.2㎞、国学院はアンカーに前回5区で区間賞を獲得したキャプテン・上原琉翔(4年)、2位との差は39秒。しかし、2㎞付近で3位の早稲田は箱根駅伝で“山の名探偵”と呼ばれた工藤慎作(3年)が2位のIVY選抜を抜いた。

4.6㎞付近でトップの国学院・上原に早稲田・工藤は詰め寄った。7㎞付近では23秒差と早稲田の工藤も追い上げるが、国学院の上原も落ち着いた走りでペースを刻み、力強い走りを見せた。前半で力を使った工藤に対し、上原は後半、徐々にペースを上げていった。

国学院はキャプテンの安定した走りで逃げ切り、2年連続3度目の出雲路制覇、最初の学生駅伝を制した。アンカーのキャプテン・上原は「自分が優しくしてみんな伸び伸びできたので自分の成果ですね」とチームメイトの笑いを誘い、3区で留学生と対等のレースを見せた野中は「楽しまなきゃ自分は成長できないと思ってしっかり走って、あとは勝てると思っていた」と話した。

4区で区間賞の辻原は「(3区の野中)相棒がすっごい走りをしてきたので僕も頑張りました」と笑顔を見せた。前田康弘監督(46)は「“気づいたら国学院、後半の國學院”今年は自分たちの走りができたんじゃないかと思います」と口にし「この後の全日本、箱根と優勝目指して頑張りたい」と“三冠”のリベンジを誓った。

*写真はトップでゴールし、メンバーから胴上げされる国学院大・上原琉翔選手