医療用麻酔から違法薬物へ

今年5月に指定薬物となった「エトミデート」を含むカートリッジ

エトミデートは元々国内未承認の医療用麻酔で、電子タバコにつけるリキッドとして流通した。乱用が表面化したのは今年2月のことだ。警察によると、エトミデートの影響で事件や事故の現場で奇声を上げ、けいれんする若者がいたという。しかし当初は取り締まる法律がなかった。

こうした状況を受け、警察は関係機関に働きかけ、厚生労働省は今年5月、エトミデートを指定薬物に指定。これにより、10代から30代の男女10人が逮捕・書類送検されている。

薬物依存からの回復を支援する団体「琉球GAIA」代表理事の鈴木文一さんは、エトミデートの危険性をこう説明する。

「エトミデートは、“またやりたい” みたいな、その渇望がすごく強い薬。どの薬よりも僕はエトミデートが好きです、みたいな人も何人かいる。それだけやめづらいタイプの薬ではあるのかなと思っています」