がんと脳梗塞の併発

山瀬まみさんは手術を受けている最中に脳梗塞を併発しています。
尾西院長によると、要因として考えられるのが、「トルーソー症候群」です。
がん細胞から分泌される成分によって血液が固まり、脳や心臓・静脈に梗塞ができやすくなります。
胃がん・肺がん・膵臓がんの他に、子宮体がんや卵巣がんなどで起こる可能性があるということです。
ーーがん以外にも時間を要する手術がありますが、全てのケースで考えられることなんですか?
尾西芳子院長:
やはり手術はずっとじっとしている状態ですので、血栓のリスクは高くなります。
特にがんの場合は、がんから発生される物質や、体の中でサイトカインという戦う物質が増えることで血が固まりやすくなってしまっているので、がんの患者さんの方がより起きやすくなっています。
子宮体がん 注意すべき症状は

以下の症状がある人は注意が必要です。
▼月経時以外に出血する不正出血
▼下腹部の痛み
▼おりものの異常
▼排尿痛
大事なのは早期発見です。
最も多い自覚症状は出血です。月経ではない期間や閉経後に出血がある場合は注意が必要です。“更年期だから”と思わず、早めに婦人科を受診するようにしましょう。
尾西芳子院長:
やはり検診を一番受けていただきたいんですけれども、会社の検診や自治体の検診は「子宮頸がん」に関しては検査をしているんですけれども、意外と「子宮体がん」が入っていないんです。ですので1年に1回は超音波検査をするなど、体がんを意識して婦人科を受診していただきたいと思っています。
皆さん子宮頚がんについてはたくさん啓発を聞いているので注意しようという意識があるんですが、実は罹患率自体は「体がん」の方が多いです。
コメンテーター 朝日奈央:
私は子宮頸がんの検査を定期的にしているんですけど、症状がない人でも子宮体がんのオプションを付けて定期的に検査をした方がいいですか?
尾西芳子院長:
実は体がんの検査はちょっと痛い検査です。超音波をすればある程度のことはわかるので、若い方に関しては、超音波検査で怪しいとなったら子宮体がんの検査をするのでいいかなと思っています。
江藤愛アナウンサー:
子宮頸がんの検査自体も、最近区によっては毎年じゃなくて2年に1回になったりしているところもありますよね。
尾西芳子院長:
何も症状がなければやはり1年に1回の検査をおすすめしています。
子宮頸がんの検査をするときは、必ず超音波もすることで子宮や卵巣を目で見てチェックすることができます。がんの他にも筋腫や卵巣嚢腫など他の病気も見つかることがあるので、一緒にした方がいいと思います。
(ひるおび 2025年10月8日放送より)
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<プロフィール>
尾西芳子氏
産婦人科専門医
神谷町WGレディースクリニック院長