「長崎くんち」が7日から始まり、諏訪神社では、朝からことしの踊町6か町が演し物を奉納しました。

鎮座400年の節目を迎えた長崎市の諏訪神社。
爽やかな秋晴れの中、諏訪の舞台でことしの奉納が始まりました。

●一番町は新橋町。
長崎検番の芸妓衆が「本踊 阿蘭陀万歳」を奉納しました。
南蛮風の衣装を身にまとったオランダ人の万歳と才蔵が、コミカルな掛け合いやふるさとを思う心情を表現しました
自治会長・本馬健三さん「10年ぶりなものですから、石畳に一歩踏み出すのを心待ちにしていた」
万歳役・茶々丸さん「無事に1日目を奉納することができて安心した」「茶々丸と呼んでくれてそれをパワーにして踊ることができたのでとてもうれしかった」

●諏訪町は伝統の「龍踊」。
青龍、白龍に子龍、孫龍が長坂を湧かせました。
龍の動きを止めずに龍方が一斉に変わる2回連続の「棒交代」では大きな歓声が上がりました。
「モッテコーイモッテコイ」
父・龍方四番・谷川慎さん「緊張もあったが、無事に奉納が終わって良かった」息子・龍方四番・谷川大晟さん「しっかり振れたと思うし、親子でしっかり「棒交代」ができたので良かった」
山下寛一総監督「ヨイヤーのかかるってことは、稽古のたまものと思っていいんじゃないかな。」

●新大工町は「詩舞と曳壇尻」。
「詩舞」では10人の舞人が扇子で優雅さと勇ましさを表現。
舞人・東茉奈花さん「本番に本当に強い10人だったので、すばらしい奉納ができた」
「ヤッセ、ヤッセ」
「曳壇尻」では全員新人の根曳20人が、重さ3トンのだんじりを豪快に曳き回しました。最大の見せ場、5回転半のだんじり回しも勢いを止めずに回しきりました。
白采・児島正吾さん「初めてと思えないくらい、みんなしっかりやってくれた」「僕自身も感動したので、たぶんみなさんにも感動してもらえたと思うので、これからも大勢の人を感動させたい」

●榎津町は「川船」。
網打ち船頭を務める小学3年生の古賀優多君が、おじいさん作の鯉を一網打尽にしました。
網打船頭・古賀優多くん「じいじがつくった鯉を使ったから、全部ではないけど1匹残してとれたから、次は全部とりたい」
舟回しは伝統の右回し。流れを止めず、軽快に諏訪の舞台を回りました。
自治会長・城谷富好さん「榎津町のすごく一致団結した力を感じました、もうとても幸せです」「行司のノイズ聞かせる」

●西古川町の「櫓太鼓」。
ウクライナから避難留学してきたエゴール・チュグンさんらが弓取り方を務めましたエゴール・チュグンさん「やっぱり緊張しました。練習みたいにできた」
本踊「諏訪舞清流晒女」では古き良き中島川を表現。
櫓太鼓では撥方が江戸時代から伝わる太鼓を新たな趣向を取り入れながらたたきました。
櫓撥方・許冬威さん「気持ち的にはそんなに緊張していないつもりだったが、体がびびってミスをしてしまった。自分の町とか親とかに感謝をしながら、気持ちを込めて叩いていきたい」

●賑町「大漁万祝恵美須船」。
6歳の中西生和くんが、えびす様となって生きた鯛を釣り上げました。
大漁を祝う豪華絢爛な親船の恵美須船らが太鼓に合わせて大海での漁を繰り広げました。
大太鼓・川口彩良さん「いつもの練習を思い出しながら、いつも通りに、そして大きく叩けるように意識したらなんとかなったので良かった」
長采・立岩直樹さん「はじまったばかりですけども、気を抜かずに3日間やり遂げられればと」
諏訪の舞台での奉納後、庭先回りへと向かった各踊町。長崎の秋を彩る長崎くんちは9日後日まで続きます。