鹿児島銀行と熊本の肥後銀行が経営統合して誕生した「九州フィナンシャルグループ」は設立から今月で10年を迎えました。
本社のある熊本市で、きょう7日、記者会見が開かれ、統合効果を強調しました。

金融サービスの強化などを目的に2015年10月に誕生した九州フィナンシャルグループは、今月で誕生から10年です。

熊本市の本社で開かれた記者会見で、笠原慶久社長がこの10年の取り組みについて報告しました。

(九州フィナンシャルグループ 笠原慶久社長)「九州FG証券の設立など決して単独行では成しえなかったことが着実にできた」

この10年間で両行合わせた預金残高は1.4倍となり10兆円を超えたほか、住宅ローン残高も1.8倍に。

最終的な利益を示す当期純利益は今年の3月期まで3年連続で最高益を更新しており、笠原社長は、人口減少の時代でも成長できることを強調しました。

(九州フィナンシャルグループ 笠原慶久社長)「例え縮小する経済の中でも地域の課題を見つけ、解決することで企業グループとして成長できる」

一方で経費率が高止まりしている課題については、システム統合などで乗り切る姿勢を明らかにしました。

(九州フィナンシャルグループ 郡山明久会長)「統合と独自性。地域を守りながらさらに進化する金融グループを創り、地域金融再編のひとつのモデル“KFGモデル”と胸を張って言えるようにしっかりやっていきたい」

また今後は、人材育成やDX分野など金融以外での成長も促進させたい考えを示しました。