ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった大阪大学の坂口志文特任教授が、一夜明けて「ひるおび」に生出演しました。
恵俊彰:
先生おめでとうございます。昨日はお休みになれましたか?
大阪大学 坂口志文特任教授:
いろいろな方からお祝いのメールをいただいてそれを見ておりましたら、本当に寝る時間が少なくなっちゃいました。
恵俊彰:
本当にお忙しいところすいません。今日は限られた時間ですが、いろいろとお話を聞かせていただきたいと思います。
発表は30年前「制御性T細胞」とは

我々の体にある「免疫細胞」は、通常ウイルスに感染した細胞などを攻撃して病気を防いでくれます。
ただ、免疫細胞が働き過ぎると正常な細胞にも攻撃し、疾患の原因となってしまいます。
坂口教授らによって発見された「制御性T細胞」は、免疫細胞の過剰な働きにブレーキをかけるブレーキ役です。
リウマチや1型糖尿病、がん治療などへの応用が期待されています。
大阪大学 坂口志文特任教授:
ウイルスとか細菌に対する免疫反応は起きて欲しいものですけれども、同時に自分に対して免疫反応がおきると、「関節リウマチ」や「1型糖尿病」などの自己免疫病になります。
また、過剰に花粉に反応しますとアレルギー、花粉症などが起きます。そういうときに、免疫反応を抑えることに特化したリンパ球として、「制御性T細胞」を見つけたということになります。
恵俊彰:
見つけたのは何年前ですか?
坂口志文特任教授:
私がこういう研究を始めたのは1980年代からなんですけれども、「リンパ球の中のこういう顔をしたやつが制御性T細胞である」という論文を発表して今回の受賞の理由になったのが1995年ですから、今から30年くらい前になります。
恵俊彰:
30年前に発見されたものが今こうやって評価されるんですね。
コメンテーター 関根麻里:
そうですね。ひとつひとつ続けていって・・・。
私は花粉症で悩んだりしているので、ゆくゆくは楽になる日が来るという、そういう近い未来が待ってるんですよね。

恵俊彰:
昨日、石破総理との電話で(がん治療に役立つのは)20年後ぐらいとおっしゃっておりましたけれども。
坂口志文特任教授:
はい。それくらいのスピードで研究は進んで、人への応用が進んでいくと。
そういうタイムテーブルで集中して研究すべきと思っております。