「あまりにも自己中心的で身勝手」

10月7日に行われた判決公判に、男は、白のワイシャツ・黒のスーツ・黒い細いフレームのメガネ姿で入廷しました。

入廷後の男は、弁護人らと話しつつ、時折笑顔も見せていました。

【画像②】岡山地方裁判所

男が証言台の前で一礼してから着席したのちに、裁判長から判決が言い渡されました。

岡山地裁の本村曉宏裁判長は、
「殺傷能力の高い鋭利なナイフを用いて、無防備な被害者に対し、相当な力を込めて刺突攻撃を行っている」

「『必ず殺害する』などと記載した計画メモを作成し、被害者の行動を見張るなどして機をうかがった上で実行に移しており、被害者殺害実行への強い意思がうかがわれる」

「被害者の抵抗や、間近にいた目撃者の存在を意にも介さず、『このまま放っておけば死ぬだろう』と判断するまで攻撃しつづけた態度は、人命を軽視するものと言わざるを得ず、強い非難に値する」

「交際解消後も、被害者に対する思いを断ち切ることができず、被害者が共通の知人と通じて自らを陥れようとしているなどとの思い込みを強め、ついには被害者を殺すしかないと考えた」

「事実を確認することもなく、一方的に被害妄想的な思い込みをした結果として、苦しみから逃れるために被害者を殺害する選択をしたことは、あまりにも自己中心的で身勝手であり、同情の余地はない」

などとしました。