家族をクロスボウで殺害した罪などに問われている男の裁判。精神鑑定をした医師が証言です。

兵庫県宝塚市の無職・野津英滉被告(28)は、2020年6月、自宅で母親・弟・祖母の3人をクロスボウで撃って殺害するなどした罪に問われています。

裁判では、野津被告の犯行時の完全責任能力の有無が争点となっていて、きょう10月3日の公判では、精神鑑定などを実施した医師らが証人として出廷しました。

医師は、犯行直後の取り調べ時の被告の様子から、発達障害の一種である「自閉スペクトラム症」などの症状があるとした一方、妄想や幻聴などを示唆するような発言はなく、精神病の症状はなかったと指摘しました。

また、鑑定時の野津被告について、「人を殺すことは悪いという認識はあったし、社会的ルールは知っている。一方で、事件について後悔や贖罪の態度は認められなかった」と証言しました。

判決は10月31日に言い渡される予定です。