いま5年に1度の国勢調査が行われていて、1日から紙の調査票の回収と郵送での受付が始まっています。こうした中、気を付けていただきたいのが、国勢調査を装った詐欺です。実際にテレビ高知の社員にも詐欺メールが届いていて、総務省や高知県は、「メールでの回答依頼は絶対にない」として注意をよびかけています。

先月24日、テレビ高知社員に届いた一通のメール。
「国勢調査ご回答のお願い。未回答者は罰則対象となる可能性があります」

本文には回答期限や回答者に記念グッズを贈呈するとの記載が。また、オンラインで回答をするためのURLも貼りつけられていて、発信元は、「総務省・統計局」となっています。

実はこれ、国勢調査を装った詐欺メールです。書いてあることのほとんどが嘘で、回答期限も違えば、国勢調査で記念グッズが贈呈されることはありません。
高知県はメールで国勢調査を依頼された場合は「詐欺と判断し無視してほしい」としています。

▼高知県の担当者
「国勢調査でメールで回答を依頼することはありません」「メールが来た時点でその調査は本物ではない」

警察によりますと、いまのところ国勢調査をかたったメールによる金銭的な被害はないということです。今回の手口の場合、電話番号や資産などの個人情報を盗むことが目的とみられるということで、警察はURLをクリックしないよう呼びかけています。

5年に一度実施されている国勢調査。少子高齢化の実態把握や、避難所の設置場所の参考にしているほか、コンビニなどの民間企業も出店する際に、調査結果を活用しているといいます。国も”最も重要な統計調査”と位置づけていて、回答の対象は、「日本に住むすべての人」その性質もあり詐欺などに悪用されやすくなっています。

1日からは紙の調査票の回収が始まり、世帯によっては調査員の訪問もあるということで、県は「メールによる詐欺だけでなく、調査員を装って自宅を訪問する人物にも注意が必要だ」としています。

▼高知県の担当者
「例えばクレジットカードや金銭の要求は一切ない。調査員は調査員証と青いバッグをかけているのでその2点をポイントとしてほしい」
高知県は不審な訪問があった場合は「住んでいる市町村に連絡してほしい」としています。