日中戦争のさなか、戦線拡大に反対する議員が政府や軍部を批判した、いわゆる「反軍演説」について、国会の議事録から削除された部分を復活するよう、来週にも自民党が野党側に提案することがわかりました。

日中戦争が激化するなか、1940年の帝国議会で、斎藤隆夫議員は「国民に向かって犠牲を要求するばかりが政府の能事ではない」などと主張しました。

これは後に「反軍演説」と呼ばれていますが、軍部などの反感を買ったため、国会の議事録からは一部が削除され、斎藤議員は帝国議会から除名されました。

関係者によりますと、なぜ日本が戦争に至ったかの検証に意欲を示す石破総理は、この「反軍演説」の全文を議事録に復活させたい意向を示していて、今年6月の通常国会閉会後から関係者を通じて野党側と接触していました。

自民党は来週にも国会で野党側に復活を提案する予定だということです。

立憲民主党は賛同していて、他の政党の動向次第では実現する可能性があります。