『カフェイン』上木裕和店長
「懐かしい。一度気づかずにぶつかってしまったことがあって『ごめんね』って謝った」
上木さんは、やはりこの2人のことを知っていました。
『カフェイン』上木裕和店長
「角のお菓子店に以前まではいたが、ビルが建て替えになったみたいでそれ以降は見ていない」
南3条で最近ビルを建て替えた菓子店。
創業100年の北海道を代表する菓子店、札幌千秋庵です。
『千秋庵』小倉正弘さん
「どうぞこちらへ」
調査員
「洋服があります!人形の洋服だと思います」
調査員が「千秋庵」で案内された部屋には、人形の服だけが残されていました。

『千秋庵』小倉正弘さん
「実は冬の期間だけレンタルしていた。女の子が千秋ちゃん、男の子が庵くんになります」
2人は冬の間だけマネキンの会社から派遣され、名前も付けられていました。
姉は千秋(ちあき)ちゃん、弟は庵(いおり)くん、2人合わせて千秋庵とのこと。

『千秋庵』小倉正弘さん
「設置した当初はお菓子やケーキは小さい子どもには珍しく、ガラス越しにお菓子やケーキを見て楽しんでもらうという時代。今となってはコンビニでも手軽に手に入るので、そんなにお菓子が珍しくなくなったので設置しなくなった」
幼い2人が店先に立ち始めたのは、今から50年ほど前。時代は第1次オイルショックが起こった1973年、当時お菓子は特別な日しか食べられない贅沢で憧れの存在でした。
しかし時は流れて、お菓子やケーキも手軽に食べられる豊かな時代になり、2017年2人はそっと姿を消したという。あれから5年、今2人はどこにいるのでしょうか?