■相次ぐクマによる人身被害 理由と対策

クマの生態に詳しい酪農学園大学の佐藤善和教授にその理由や対策を聞きました。

◇酪農学園大学 佐藤喜和 教授

2025年は2024年に比べ明らかに多くのクマが、人の生活圏の中に出没していると思う。

背景には今秋、冬眠前の主食となるナラのドングリなど、木の実類が不作・凶作の傾向にあることが大きく関係している。

公園・川沿いの樹木に、例えばクルミの実のような木の実がついてる場合はそれを求めて出てきているので、特に山沿い・公園・河畔林など、そういったところの近くには近づかないということが大事。

人の生活する、特に札幌などは市街地のすぐ裏山でクマたちが育っているので、そういう意味では、人がいること自体には、それほど驚かないというか、人への警戒心は低い状況かと。

もしかしたら私たちのところにも出るかも知れないと、少し念頭に置きながら、日常の活動をしていただければと思います。

■日常生活での注意点

クマの出没情報があったとき、日常生活で気を付けたいことをまとめました。

・犬の散歩は?⇒公園や川沿いの歩道など避け、街中を。犬がクマも刺激する可能性もあり。

・ジョギングは?⇒山沿い・川沿いを避ける。出没情報あれば控える。

・ゴミ出しは?⇒収集日の朝に出すよう心がける。飲食店などは臭いが出ない工夫を。

・子どもの登下校や通勤通学は?⇒熊鈴を持つことも有効。夜間は簡易ライトを持つことや周囲に気を配る。特にイヤホンは外して、音が聞こえるようにする。

道内どこでも、クマとのあり方をより一層、考えなければいけない時期に来ています。