町長が「都市部の人が聞くと、そんなことで喜んでいるのかと思うかもしれない。でも早川町にとっては大きな一歩」と語る町民待望のコンビニだ。

集落にあった商店は次々と消えた

山梨県の南西部に位置する早川町は南アルプスに抱かれた自然豊かな山間の町。人口は811人(9月1日時点)と日本で最も人口が少ない町として知られ、リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事で町内をせわしなく行き来する工事車両のほうが多いのではないかとさえ思わされる。

早川町・今年5月

町は南北に長くおよそ38キロあり、かつては点在する各集落に必ず食品雑貨を扱う商店が1店はあったという。

しかし高齢化や人口減少とともにこの10年ほどで全てなくなり、町民の買い物は移動スーパーを利用するか、車で往復1時間近くかけ隣の町まで出る必要があった。