実りの秋を迎え、宮城県大崎市の酒造会社では新米を使った日本酒づくりが25日から始まりました。11月中旬にも新酒として販売が開始される予定です。

大崎市松山にある酒造会社「一ノ蔵」です。25日は、自社で栽培し9月1日に収穫した新米の「やまのしずく」140キロが甑(こしき)と呼ばれる大きなせいろで1時間かけて蒸し上げられました。そして、適度に冷ました蒸米に蔵人が麹菌を振りかけました。

蒸米は室温が30度に保たれた麹室に運ばれ、蔵人の手でもみ上げられて、発酵を促すため布に包んでひと晩寝かせます。一ノ蔵によりますと、原料となるコメや瓶など資材の高騰により今後、販売価格の値上げは避けられないということです。

一ノ蔵 鈴木整社長:
「酒造組合を通して購入する酒米の値段がまだ決まっていない。(値段が)高くなることは確かなので貴重な原料の宮城県産のコメを大事に真心込めて日本酒にしていきたい」

一ノ蔵では、新米を原料に仕込んだ日本酒を、11月13日から県内の販売店などに一升瓶でおよそ8000本出荷する予定です。