中国の習近平国家主席は、アメリカ・ニューヨークの国連本部で行われた気候サミットで新たな温室効果ガスの削減目標を掲げました。

ニューヨークの国連本部で24日、首脳らが気候変動を協議する「気候サミット」が開かれ、ビデオ演説で参加した中国の習近平国家主席は「温室効果ガスを2035年までにピーク時の7~10%削減する」という新たな目標を発表しました。

また、習主席は「グリーン化、低炭素への移行は時代の潮流」と指摘。トランプ大統領の名前は出さなかったものの、「一部の国が潮流に逆らっているが国際社会は正しい道を歩み続けるべき」と述べました。

「気候サミット」の前日には、トランプ大統領が国連総会の一般討論演説で気候変動について「世界が経験した過去最大級の詐欺」と発言していました。

また、中国の李強首相は24日、ニューヨークでEUのフォンデアライエン委員長と会談しました。

中国外務省によりますと、会談の中で、李強首相は気候変動対策について「中国とEUは世界の重要な2極として公正と正義を守り、国際社会において、建設的な役割を果たすべきだ」と述べて、協力を呼びかけました。

これに対し、フォンデアライエン委員長は気候変動対策での中国の模範的な役割を称賛し、協力を深めて、世界の持続可能な発展を推進する考えを示したということです。