アメリカのトランプ大統領は国連本部で自らが乗ったエスカレーターが突然、停止したことなどについて「偶然ではなく、国連による妨害工作だ」と主張し、国連に対して調査を要求しました。

トランプ大統領は24日、SNSへの投稿で、前日に国連本部を訪れた際に▼自らが乗ったエスカレーターが停止したこと、▼演説の際に原稿を映し出すプロンプターが機能しなかったことを挙げ、「ここはいったいどんな場所なんだと思った」などと国連を強く批判しました。

さらに、▼演説会場の音響設備が故障していて、最前列に座っていたメラニア夫人が自身の演説について「一言も聞こえなかった」と話したと主張。

これらのトラブルは「偶然ではなく、国連による三重の妨害工作だ。彼らは恥を知るべきだ」として、グテーレス事務総長に対して即時の調査を求めました。

トランプ氏はエスカレーターの停止について特に問題視していて、自身とメラニア夫人が「顔から倒れ込まなかったのは奇跡だ」「妨害工作を行った人間は逮捕されるべきだ」などと書き込んでいます。

一方、国連の報道官は23日、エスカレーターの停止の原因について、トランプ氏に随行していたアメリカ政府のカメラマンが安全装置を誤作動させた可能性が高いと説明しています。

また、AP通信はプロンプターについて、操作していたのは国連ではなく、アメリカ政府の職員だったと伝えています。