長野県中野市で2023年5月、住民と警察官合わせて4人が殺害された事件の裁判員裁判で、検察側は青木政憲被告に対し、死刑を求刑しました。
殺人などの罪に問われているのは、中野市の農業・青木政憲被告(34)です。
起訴状などによりますと、青木被告は2023年5月25日、自宅近くを散歩していた近所に住む女性2人をナイフで殺害した上、駆け付けた男性警察官2人をナイフと猟銃で殺害した罪などに問われています。
青木被告は、初公判で起訴内容について「黙秘します」として以降、これまでの公判で黙秘を続けてきました。
裁判の争点は「責任能力」と「量刑」で、検察側は青木被告の「完全責任能力」を主張しているのに対し、弁護側は「心神耗弱」を訴えています。
24日の論告で検察側は、青木被告がナイフや猟銃を用意して「犯行の計画性」「残虐性」「重大性」などを指摘し、死刑を求刑しました。
取り調べに対し、女性2人を殺害した動機について、「『ぼっち』『きもい』と言われた」などと供述していた青木被告。
これまでの公判には、検察側と弁護側の依頼で、青木被告の精神鑑定を行ったそれぞれの医師などが出廷しています。
検察側の医師は、「妄想症」による妄想が「動機」の形成に影響したものの、殺害を選ぶ「判断」に影響はなかったと主張。
一方、弁護側の医師は、犯行当時の青木被告は「統合失調症が再発し悪化した状態」にあり、「妄想に支配された犯行」だと主張しています。
裁判は、26日に予定される弁護側の弁論を経て裁判は結審し、判決は10月14日に言い渡される予定です。
注目の記事
【独自】八丈島・土石流被害の教職員住宅は「土砂災害特別警戒区域」指定も都は入居者に説明せず 2度の改修要求も工事は行われず「ちょっと間違えば死んでいた」 台風22号・23号

20歳の娘は同級生に強姦され、殺害された…「顔が紫色になって、そこで眠っていました」 女子高専生殺害事件 母親が語ったこと【前編】

「ChatGPTと結婚しました」AIからプロポーズされ結婚式を挙げた女性(32)「相談していたら親身になってくれた」一方で葛藤も…【岡山】

誘導された避難先で“土石流直撃”「指定の避難所と別の場所に誘導」台風被害の八丈島 約3週間後も断水続く

「タバコがクマ対策に使える?」「大声を出すことは有効?」クマによる人的被害を防ぐ基本のQ&A 正しく知って無駄な衝突をしないために

デマと誹謗中傷飛び交った宮城県知事選「悪行14選」拡散した男性は? 誤情報でかすんだ政策論争【報道特集】

「ぼっち、きもい」と「妄想」…惨劇はなぜ起きたのか①【長野・中野市4人殺害事件】死刑判決の青木政憲被告(34)「黙秘」11日間にわたった裁判を振り返る【取材班傍聴記①】

「母さんを撃ってくれ」…惨劇はなぜ起きたのか②【長野・中野市4人殺害事件】死刑判決の青木政憲被告(34)「黙秘」11日間にわたった裁判を振り返る【取材班傍聴記②】

「いじめで自殺も考えた…」肌の色や見た目の違いに対し同級生からつらい言葉 タレント副島淳さんに聞くいじめ問題「逃げてもいいから生き続けて」

「子どもの数が増えて…」人口が増え続ける村…40年で人口が何と1.6倍に!給食センター新たに建設、保育園増改築…それにしてもナゼ増えている…?取材して分かった納得の理由





