8月、札幌市白石区で刃物で切り付けられた男性が行方不明となった事件で新たな展開です。不明だった男性は19日に遺体で見つかり、逮捕者は2人になりました。
その後の取材で、警察は遺体の遺棄に関し、ほかにも関与した人物がいるとみて捜査していることがわかりました。
8月2日、傷害事件の後、行方がわからなくなっていた西村隆行さん(55)。
西村さんは事件から48日後の9月19日、北海道むかわ町で変わり果てた姿で見つかりました。
遺体は、深さおよそ4メートルの地中に埋められていたのです。
西村さんの遺体を遺棄した疑いで逮捕されたのが、苫小牧市の会社員・梅津悠希容疑者(36)。
事件をめぐっては、西村さんへの傷害の疑いで大上文彦容疑者(49)がすでに逮捕されています。
大上容疑者は、8月2日札幌市白石区で西村さんを刃物で切りつけてけがをさせた後、西村さんを自分の車に乗せて立ち去っていました。
その際、大上容疑者は現場に居合わせた人にこんなことを言っていました。
「病院に連れて行く」
しかしそれは…ウソでした。
数時間後、大上容疑者と梅津容疑者はむかわ町の現場で合流していたのです。
一方で、何日たっても戻らない西村さんを心配した西村さんの婚約者の女性に、大上容疑者は電話でこう伝えていました。
大上容疑者
「血は止まっていましたから」
西村さんの婚約者
「本人と連絡はとれないということですね?私たちは」
大上容疑者
「とれないですよ。なんともない状態で一応、船に乗せていますので。1週間ぐらいしたら電話かかってくるんでしょ。特に何もご心配なく、本人の意思もあって行っていますので」
梅津容疑者は大上容疑者について、「事件前から知っている」と話していますが、親しい関係ではなかったとみられています。
また、捜査関係者によりますと、梅津容疑者の供述内容や犯行前後の連絡状況などから、警察は遺体の遺棄についてさらに共犯者がいるとみて捜査していて、事件のいきさつについて詳しく調べています。