「ポスト石破」を決める自民党の総裁選が9月22日に告示されました。5人の候補者による戦いの火蓋が切られましたが、静岡県民からは自民党政治に対し冷ややかな声も聞かれました。専門家は、今回の選挙を「リベンジ総裁選」とし、野党との連携が注目すべき点だと話します。

9月22日から始まった自民党の総裁選。「#変われ自民党」をテーマにした12日間の戦いがスタートしました。立候補したのは、小林鷹之氏、茂木敏充氏、林芳正氏、高市早苗氏、小泉進次郎氏の5人です。2024年の総裁選にも立候補した顔ぶれが並びました。

静岡県内からは、勝俣孝明衆議院議員が小林鷹之候補、若林洋平参議院議員が高市早苗候補の推薦人にそれぞれ名を連ねています。

一方、2024年の総裁選に出馬した上川陽子衆議院議員は9月20日、報道陣の取材に対し不出馬を表明しました。

<上川陽子衆院議員>
「支える側のひとりとして総裁を担ぎ、そのための努力をこれからも邁進していきたいという思いで、今回立候補せずという決断をしました」

支持する候補は明言せず、「信頼を得られるように一致団結して全力で取り組んでいきたい」と話しました。

<井手キャスター>
「今日告示された自民党総裁選。県民は何を思い、どんなことを期待しているでしょうか」

<女性>
「トップが変わったとしてもいきなり変わるのかというと難しいんじゃないかなとは思う」

<女性>
「いつも同じことばかり言うじゃない。選挙のたびにね。期待する半分、期待しない半分」

<男性>
「もうちょっと他の人に出てきてほしい気持ちがある」

総裁選に対し冷ややかな声が多い中、県民が求めるのは刷新と国民を向いた政治です。

<女性>
「古い考えから脱却して先に進む日本になってもらいたい」

<学生>
「税金のやりくりをちゃんとしてほしい」

<男性>
「子どもが住みよい街にしてくれたらいいなと思う」

一方、野党側は衆議院の解散総選挙を見据え、すでに臨戦態勢です。

<国民民主党 榛葉賀津也幹事長>
「遅くとも予算が通った後は、国民に信を問う主権者たる国民に信を問うことは、当然求められてくると思います。春には解散総選挙があるという前提で、衆議院は常在戦場だから準備をしたいと思っています」

政治に詳しい専門家は、今回の総裁選を「リベンジ総裁選」と表現します。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
「昨年果たせなかったいくつかの思いというのを、また政策をリファイン(=洗練)しながら、今年改めて挑戦する。今回はリベンジ総裁選という色彩の強いものだと思っている」

また、今回の総裁選は、各候補者と野党との距離感が重要な争点になると話します。

<白鳥教授>
「(どの候補も)野党との政策的な親和性を図っている状況。野党との政策的な距離感というのが、総裁になった後でどれだけ実現できるのか、そこを新しい総裁を選んだあとで、有権者は見ていく必要があると思う」

ポスト石破の座は誰が手にするのか。総裁選は10月4日に投開票を迎えます。