地下金庫を公開するか否かで議論を呼んだ「旧日銀金沢支店跡地」の利活用について、馳浩石川県知事はおよそ1年間の休館を予定している金沢21世紀美術館の収蔵品の仮移転を含め、広い視野で検討すべきとの考えを示しました。

金沢市中心部の香林坊地区にある旧日銀金沢支店跡地の活用策を巡って、市は地下金庫について一度は非公開にするとしたものの、独断的などと異を唱える意見が上がり、その後、再検討に向けこれまでの方針を修正した経緯があります。

17日に開かれた県議会定例会の一般質問で、この問題について自身の見解を問われた馳知事は、「全国それぞれの地域の日銀の金庫が様々な形で開放されている」としたうえで、2027年5月から1年近く休館する金沢21世紀美術館の仮移転先を含め、より広い視野で検討すべきとの考えを示しました。

馳浩 石川県知事
「全国の事例も踏まえながら、金沢市としてよりふさわしいよう、加えて21世紀美術館はしばらく閉館となるわけだから収蔵品の活用について前広に検討すれば良いのではないか」

今回の経緯を踏まえ、金沢市は消防法や建築基準法に照らし合わせて、不特定多数の市民が地下金庫に入れるよう速やかに検証していくことにしています。